【シリーズ企画】これでいいのか「都立高校改革」 詳細
2002.10.05
2.希望するすべての子どもにゆたかな高校教育を
1校残らず序列化
「都立高校改革推進計画・新配置計画(案)」の2つ目の問題点は、「生徒の多用な希望に応える学校づくり」と称して、都立高校を一校残らず"序列化"し
ようとしていることです。石原都知事は、「都立高校の差別化をはかる」(第2回定例都議会所信表明演説より)と表現しました。
都教委は、これからの都立高校を、まず、「進学校」「中堅校」「教育課題校」「専門学校」の4つに類型化しようとしています。
たとえば、「進学校」としては、日比谷高校など四校の「進学指導重点校」や国分寺など三校の「進学重視型単位制高校」、そして、今回、新たに富士など九校が指定され、合計10校になった「中高一貫教育校」などが入ると思われます。
新聞報道によれば、「進学指導重点校」では、1日7時間授業など受験重視の時間割を組み、土曜日も学校として補習を行っています。また、異動要
綱にとらわれず、「受験指導に精通した教員の重点配置」を行い、予備校での研修も行われています。先日の教育委員会では、さらに、青山、国立、立川の3校
が、「進学指導重点準備校」として位置づけられました。
一方、今回の計画の一環として、「教育課題校」が2校指定されました。これらの高校は、面接と作文だけの入試で1〜2時間目は、「オーラルコミュニケーション」などの「教科」を30分授業で行い、3〜4時間目は体育や芸術、午後はほとんど体験活動という時間割です。
都教委が、これらの学校を「エンカレッジスクール」と名付けて教育委員会に報告したところ、鳥海委員は、「カタカナなど使わず、『落ちこぼれ学校』と言った方がわかりやすい」などと発言しました。(後日、事務局が議事録から削除)
「中堅校」は、以上の2つの類型の間に位置づけられますが、資料にあるように、その1校1校を、生活指導に負担がかかるか、学習指導に重点をおくかによって「特色化」していくのだそうです。
このようにして、200余の都立高校すべてを序列化していこうというのが、いまの都教委の方針です。今回の「計画(案)」はその具体化を一気に
すすめるものとなっています。一番の問題は、子どもたちが、その一校一校を見極めて受験しなければならないということです。それは、中学卒業の段階では、
とても難しいことです。統廃合を口実にして、差別・選別の教育を一気にすすめようというのがこの「計画」の本音ではないでしょうか。
