子どもと教育を守る

一斉学力テスト問題 詳細

2008.04.15

「全国学力・学習状況調査」の実施中止をもとめる

4月8日 東京都教職員組合執行委員会

 文部科学省は昨年4月に実施した「全国学力・学習状況調査」(以下「全国一斉学力テスト」)を、今年は4月22日に実施するとしています。
 私たちは、「全国一斉学力テスト」の実施と都道府県別の平均正答率を含む結果の公表がますます子どもと学校を競争に追い立て、学校教育を大きく歪めることになると考えています。事実、全国に先がけて東京都や区市が独自でおこなってきた学力テストとその結果公表が激しい学校間・地域間の競争を生み、学校教育を歪め、ついには不正を生み出すまでに至っています。東京都教職員組合は断固「全国学力・学習状況調査」の実施中止を強くもとめるものです。

 昨年の「全国一斉学力テスト」では、次々と問題点が浮かび上がりました。例えば、実施前は、授業時間の確保が強く求められている中で、多くの学校で学力テストの点数を上げるためのテスト準備の授業がおこなわれました。また、採点の途中で見直しをおこなわざるを得ないほど採点基準があいまいだったことです。そのうえ文部科学省が民間教育産業に丸投げして採点がおこなわれ、いっそう採点基準があいまいになりました。しかも採点者の派遣元は違法な派遣によって業務停止命令を受けたグッドウイルだったことも付言しておきます。
 また、「個票」が子どもに返されたのは実施後7ヶ月もたってからです。しかも、自分がどの問題をどう間違ったのかもわからない返され方をしているため、「各学校が、各児童生徒の学力や学習状況を把握し、児童生徒への教育指導や学習状況の改善に役立てる」といくら文科省が力説してもできようはずがありません。さらに、東京のある市では38人の子どもがテストを受けましたが42人分の「個票」が返ってきたり、他の市では「個票」が1枚多いことがわかり、子どもへの配布を急きょストップするなど、「個票」をめぐってさまざまなトラブルが生じました。こうした問題は国会でも取り上げられ、ズサンきわまりない実態が次々に明らかになりました。このような「全国一斉学力テスト」の結果は、データとしても信頼性を欠くものです。

 「全国一斉学力テスト」の結果公表について、マスコミはきわめて批判的に報道しました。例えば朝日新聞は社説で「これならもう要らない」と題して次のように述べています。
 「これほど大がかりなテストをした成果が、この程度のことなのか」、「今回の費用は77億円にのぼった。来年度の準備も始まっていると思うが、もうやめたほうがいい。同じ予算なら、教員を増やすことなどに有効に使うべきだ」。

 東京都教職員組合は、上記のように問題の多い「全国一斉学力テスト」の実施中止を強く求めるものです。

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