子どもと教育を守る

一斉学力テスト問題 詳細

2008.01.25

子どもと学校教育を競争に追い立てる 「基礎学力調査」「問題解決能力調査」は廃止せよ!

2008年1月10日 教文部長談話より


「基礎学力調査」は抽出調査に

 東京都教育委員会は、小学4年生と中学1年生の一部を対象にした「基礎学力調査」を1月10日、実施しました。(調査は10日から28日までの間に実施)
 今回、実施された「基礎学力調査」はこれまでの全員を対象とした調査にかわって、およそ2割の子どもを対象にした抽出調査となりました。これは、足立区に見られたように「学力テスト」の結果公表が学校間・地域間の競争を煽り立て、学校教育を歪め、ついには不正を生み出すまでに至ったことに都民の批判が広がったからにほかなりません。

疑問の多い「問題解決能力等調査」
 しかし、東京都は1月17日には「問題解決能力等調査」を小5・中2の子ども全員を対象に実施し、その結果(平均正答率など)を公表するとしています。昨年の「問題解決能力等調査」については、「まるでこんなクイズのような問題で『問題解決能力』が測れるのか?」、「そもそも『問題解決能力』ってどんな能力か?」など、疑問の声が学校現場から多数寄せられました。しかも、そこで出題された問題は、誤植あり、掲載図のミスあり、学習指導要領にないものありと、ズサン極まりないものでした。

競争と選り分けの教育政策が学力格差を拡大
 東京都教育委員会はこれらの「調査」実施の理由に学力の向上をあげています。しかし、すでに多くの研究者・専門家が指摘しているように、深刻化する学力問題の主要な原因は「できん者はできんままで結構」(元教育課程審議会会長・三浦朱門氏)だとした学習指導要領と競争と選り分けの教育政策が意図的に学力格差を拡大し、それが低学力の子どもを急増させた結果です。

どの子も大切にする学校を!
都がすべきことは、教育施策をすすめること

 東京都が学力向上のためにやるべきことは、こうした「調査」で子どもや学校を競争に追い立てるのではなく、学校で創意工夫を重ねながらとりくまれている教育実践を励ますとともに、ゆきとどいた教育をすすめるための施策、たとえば30人学級を東京でも実施することです。
 また、私たちは、一部の区市がベネッセコーポレーションなどの教育産業と提携して独自に実施し、学校ごとの平均正答率などを公表している「学力調査」の廃止、結果公表を止めることを区市教育委員会に強く求めます。

 私たちは、どの子も勉強がよくわかり、人間として大切にされる学校をつくるために、すべての教職員・父母・都民のみなさんと力を合わせ、いっそう奮闘することをあらためて表明します。

ページトップへ