子どもと教育を守る

改悪教育基本法具体化反対のとりくみ 詳細

2008.08.20

短くなる夏休み これでいいの?

広がる夏休みの短縮
 夏休みを地区単位で短縮している小中学校が八区五市、また学校単位で独自に短縮している地区も増えるなど、都内に広がっています。その背景には、改訂学習指導要領の「各教科等や学習活動の特質に応じ効果的な場合には、『夏季、冬季、学年末等の休業日の期間に授業日を設定』」やその先取りによる「授業時数増」があります。全国の「教育改革」の先導的役割を果たしてきた東京ではすでに二〇〇五年から葛飾区をはじめとして少なくない地区で実施されています。しかし、どの地区も共通していることは、「授業時数確保」や「学校二学期制」の名による各地教委の一方的な方針によって決められていることです。今年も新たに、江戸川区で突如として実施の方向が出されました。江戸川支部が中心となっておこなった「一方的実施に反対する緊急全教職員署名」の大きな怒りの声を無視して来年度実施が強行されました。

保護者・子どもたち・学校関係者の意見を十分聞くべき
 少なくない地区で、現場の教職員のみならず、保護者にも知らされていなかった実態があります。
 子どもの教育、学校と家庭での生活のあり方にかかわる重大な問題を、その主人公である子どもたちはもとより、保護者、学校関係者、地域住民の意見を十分に聞かないまま決めてしまうことは、余りにも性急過ぎると言わざるを得ません。
 この話を聞いた保護者からは、夏休み短縮でこれが本当に「学力育成」の対策になるのかなどの疑問の声や怒りが出ています。
 夏休みの短縮については、子どもたちが夏休みをどのように過ごすことが望ましいのか、子どもたちの意見にも十分に耳を傾け、保護者や地域とも時間をかけて検討を行うべきです。また、ふだん休暇すらとれない教職員の過労死寸前の勤務実態や研修権の問題なども十分に検討されるべきです。

子どもの立場からの夏休み論議を
 日本では明治時代に制定された小学校令と、その施行規則「小学校の休業日」で、夏季休業日、冬季休業日、学年末休業日が定められました。それ以来、高温多湿の真夏の季節に長期の夏休みを設け、寒さが厳しく正月という民俗行事の季節に冬休みを設け、一年間の学校教育と子どもの生活にリズムを生み出してきました。
 最近では「教育改革」の下、強制的な補習や職場体験などで夏休みは実質的に一〜二週間程度になっています。それをさらに一方的に短縮することは長期休業の教育的な位置づけが問われることになります。
 子どもの権利条約三十一条は、「休息・余暇・遊び・文化的・芸術的生活への参加」を子どもの権利として定めています。長期休業の位置づけを変えることは休業日に休み、自由に過ごすという子どもの願いを一方的に奪い取ってしまうことになり、大きな問題です。

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