教育研究情報

【シリーズ企画】こどもの輝き 詳細

2007.03.15

7.金田一清子さんのさわやか実践(7)

 このシリーズもいよいよ最終回となりました。なんて素直な表現ができるこどもたちなんだろうと、思わずジーンとくることが何回もありました。金田一先生は、あと半月で定年を迎えられます。快く執筆を引き受けてくださり、ありがとうございました。

 

 私は「心やさしく、人間性豊かな子どもに育てたい」と、児童詩教育を通して学級作りを進めてきました。
 ものや人や自然に豊かに関わることにより、ものの見方感じ方、考え方を確かなものにしてほしかったからです。
 また、友だちの詩を読み合うことにより、だれもが学級の主人公となり、一人ひとりの居場所作りを進めたいとも思ったからです。
 自然・生きものと十分ふれ合って詩を書いた2年生の子どもたちに、次は「友だち・学校・地域の人に目を向けて、詩を書く」という授業を組み立ててみまし た。あえて、友だち・家族から一歩進んで「地域の人まで」と広げたのは、昨今の子どもたちを取りまく人間関係にあまりにも肌寒さを感じたからです。
 心ある人の中には、子どもたちの健やかな成長を願って何かできることがあるのではないか、と真剣に考えて行動している人もいるはずです。
 ですから、子どもたちの日常生活の中でふれ合う地域の人にもぜひ目を向けてほしかったからです。一定期間、取材の期間をとりました。

 おじさんは元気のもと
二年 あや 
あっ、「天とく」の
お店のおじさん
今日も立っている。
さむさではながまっ赤。
ぐん手をした手が、
グーにしてにぎっている。
今日みたいなさむい日も
あついなつの朝も
いつもふみきりのそばで、
子どもをまもっている。
自分のしごとでもないのに。

 

「おはようございます。」
と言うと、え顔で、
あいさつをかえしてくれる。
ジャンケンまでしてくれる。
おじさんにあうと、
朝から元気がもらえる。
「今日も、べんきょう
 がんばるぞ!」
と、走り出したくなる。

 

 雨の日も雪の日も、長年、踏切の側に立ち続け、子どもたちの命を守ってくださっている「天徳」のおじさん。本当に頭が下がります。この詩が掲載された詩集を、感謝をこめて贈ることができました。

 

 おばあちゃん
二年 しんご 
うちのおばあちゃんは、
こんにゃくいもから、
こんにゃくが作れる。
ほしがきだって
たくわんだって
うめぼしだって
なんでも作れる。
うっているものより、
どれもおいしい。
おばあちゃんの手は、
なんでも作れるから、
まほうの手だ。
いつもしごとしているから
すごくつめたい。
おばあちゃんがいると、
お母さんもたすかる。
ぼくもおばあちゃんに
やさしくされると、
いい気持ちになる。
おばあちゃんは、
うちのたからものだ。

 

 野崎くんはお手玉や剣玉の名人。ザリガニとりの名人でもあります。おばあちゃん相手に腕をみがいてきたようです。「おばあちゃんは宝物。大好き」と言い切り、友だちをうらやましがらせています。
 子どもたちは実践を通して様々な人のすばらしさを再発見しました。
 まさに子どもたちは豊かな人とのふれ合いを通して「人間らしく成長していく」のだということ、そして、「仲間の中で子どもは育つ」ということを実感する今日このごろです。

ページトップへ