教育研究情報

【シリーズ企画】子どもとともに 詳細

2008.07.15

子どもとともに... 教育実践シリーズ(1)

「先生 私もできるようになるんだね」
 初めての割り算の授業。ここでつまずいたら大変と思い、具体物を用いたり、興味をもてる問題を示したりいろいろとアプローチしてみた。
 「先生!わり算って簡単だね。ばっちりだよ。」
と、あちこちから喜びの声があがった。でも一人だけぼうっとしている子が......
 原因は二年生の時のかけ算。学級が荒れ授業も思うように進まない。家庭も様々な困難をかかえていた。とにかく、かけ算からやり直そうとかけ算やわり算の仕組みを教えたり、暗誦を何度も繰り返したりした。ある日、
「先生!お父さんにノート見せたら、たくさん喜んでくれたよ。わからないところも教えてくれたの! わたしもできるようになるんだね。」
と、素晴らしい笑顔で話しかけてきた。
 個人面談の時、なんと両親がそろってやってきた。私は「お父さんありがとうございました」と言った。すると、「こんなにがんばれるようになるんですね」とお父さん。お母さんと二人で見せてくれた笑顔が、あの子の笑顔と素敵に重なった。

どの子もわかるようになりたい
できるようになりたい

 教育基本法が改悪され、関連改悪法、そして改定学習指導要領が現場にとてつもない勢いで追し寄せています。ややもすると、私たちはいったい何が大切か見失いがちになります。
 でも私たちには、共通の思いがあります。それは、「どの子も大切にしたい」という願いです。
 子どもたちは、信頼の絆を大人・社会に求め、わかりたい、できるようになりたい、みんなと仲良くしたいと思っています。「最近子どもがすごくかわった」 と誰もが口にします。(私もそう思いがちです。)それは、子ども本来の姿が、厳しい大人社会の影響を受けて見えづらくなっているからではないでしょうか。
 だからこそ、子どもたちの教育を大切にする実践と、子どもたちが希望をもてる世の中にする運動とを、車の両輪としてすすめていくことが求められていると思います。

(小学校教諭)

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