人事考課のとりくみ 詳細
2008.05.10
人事考課制度を打ち破り、協力・共同の学校を
四月二十五日、業績評価の苦情申立期間が終わりました。今年も、公正・中立とは言い難い評価によって、誇りを傷つけられ、働くことに意欲が持てなくなったという教職員がいます。
- 些細なこと、個人的なことで評価された。自己申告と関係ない評価に不信感を持った。
- 職員会議で反対意見を言ったことが「学校運営」Cの理由に挙げられた。
- 子どもや保護者にも評価され、民間教育団体でもずっと学んできた。その教科指導にDをつけられた、納得できない。
- 校長はほとんど見ていない。具体的な理由が示されない。それで正しい評価ができるのか。
開示請求をしなかった教職員は
開示請求をしなかった教職員もいますが、次のような理由が挙げられています。
- つけられてしまったものを開示請求しても仕方ない。苦情申立しても評価は変わらないのだから。
- 忙しさに追われ疲れ果てている身には聞きにくく、行こうという気持ちは持てなかった。
- 校長に、なぜ請求するのかと嫌がられた。
- 校長がきちんと説明しなかった。
- 校長が、自己申告面接の場で「Bだ」と言っていた。
業績評価の問題点
都教委は、その規則で、人事考課制度の目的を「職員の資質能力の向上及び学校組織の活性化を図る」としています。そして、業績評価を「職員の職務遂行上の能力及び情意並びに業績を、公正かつ確実に評価し、公式に記録する」ものとしています。
しかし、実際の評価において、客観的事実に基づいて公正に行われたとは思えない評価の例が見受けられます。そもそも一人の校長が、数十人の教職員を評価項目すべてにわたって観察、評価できるのでしょうか。都立の特別支援学校では、二百人以上の教職員を評価しなければならない校長もいるのです。
さらに、評価を懲罰的に行っている例もあります。校長の指導に従わない、職員会議で反対意見を言うなどという理由だけで、客観的事実に基づかない低い評価をしている例まであります。
苦情申立をしても評価が翻ることはなく、開示・面接・苦情申立にも多くのエネルギーがいるなど、負担が大きいことから開示請求や苦情申立を行わない教職員もいますが、これは評価や、人事考課制度を承認しているということとは全く逆のことで、制度そのものが機能しておらず、評価される教職員が冷めた目で見ていることだといえるのではないでしょうか。
人事考課制度を打ち破るために
都教組は、業績評価の全員開示を要求してとりくみをすすめてきました。その結果、希望者への開示が実現しました。業績評価が給与にリンクしていることからも、全教職員が開示を申請し、問題があれば苦情申立することが、不当な処遇から教職員を守ることにつながっています。
ILO・ユネスコの「教員の地位に関する勧告」にも、「評価は当該教員に知らされなければならない」「不当と思われる評価がなされた場合に、それに対して異議申し立てる権利をもたなければならない」「(勤務評定制度は)関係教員団体との事前協議およびその承認なしに採用し、あるいは適用されてはならない」と述べられています。人事考課制度を労使協議にすることは、世界的な基準においては当たり前のことなのです。
学校における教育活動は、教職員の協力・共同の中で実を結びます。そして、一定期間のとりくみの中で成果が現れてきます。
今後、支部を通じて、開示や面接の問題点を集約し、業績評価の問題点をさらに明確にするとともに、職場からの要求をまとめてとりくみをすすめます。
