生活と権利を守る

人事異動のとりくみ 詳細

2008.10.05

「校長の人事構想」による強制異動を許すな! 希望が生かされ安心して教育活動ができる人事異動の実現を! 東京の教育と教職員のくらしを守る人事異動要求を実現しよう 2009年度へむけた人事異動Q&A

●自己申告書裏面に、希望地区や事情など自由に記入できます
●都教組ピンクカードのとりくみが大きな力になります
●校長・地教委交渉などで人事異動要求を実現しましょう

はじめに
今後のとりくみ
自己申告裏面を記入するにあたって
1、記入・提出の対象者(Q1)
2、必異動(Q2、3)
3、定年退職直前での異動(Q4)
4、必異動年限をこえての在校(Q5)
5、3年未満での異動(Q6)
6、新採以来最初の異動(Q7、8)
7、保育・介護・病気など(Q9)
8、異動希望地区(Q10、11)
9、勤務年数の計算(Q12)
10、地域経験のカウント(Q13〜21)
11、異動できる地域・地区(Q22、23)
12、異動対象除外(Q24)
13、育児短時間勤務について(Q25)
14、提出の〆切り(Q26)
15、未提出(Q27)
中間面接について(Q28〜30)
中間面接後のこと(Q31〜33)
島しょの異動(Q34)
通勤時間(Q35)
過員の場合(Q36)
異種学校間異動、異種教科間の異動(Q37〜39)
統廃合にかかわる異動(Q40、41)
幼稚園教員の異動(Q42)
内示に不満な場合(Q43)
不当労働行為などの場合(Q44)
特別支援教育コーディネーターに係る異動(Q45)
島しょ地区公立小中学校教員公募について(Q46)

はじめに
 (1)改悪された人事異動要綱による教員の人事異動が六年目を迎えます。都教組は、この四月に異動された教職員の皆さんに人事異動アンケート調査を行い「校長の人事構想」の名のもとで恣意的、強権的な人事異動が行われた実態や、希望が生かされ、安心して教育活動ができる人事異動を求める上での様々な問題点を明らかにしました。
 このアンケートをもとに「〇九年度人事異動要求書」を、七月三十一日の第一回都教委交渉に提出しました。さらに第二回都教委交渉を八月二十六日に行いました。
 (2)現場・専門部の代表も含めた二回の交渉の中で、私たちは「校長の人事構想」による人事異動の理不尽な実態や、学校運営自体に重大な支障をきたし父母・地域からも問題にされた実態を鋭く告発し、人事異動要綱の抜本的見直しを迫りました。また、くるくる変わる異動によって子ども・地域との結びつきが断ち切られている実態、退職直前の教職員の子どもたちへの思い、通勤時間の一二〇分への不安、保育や介護、病気治療など個々に事情を抱えながらがんばっている教職員の気持ちなど、現行の人事異動要綱の問題点を強く主張しました。
 (3)都教委はこうした現場の実態、教職員の不安や子どもたちへの思いに対し、「要綱を見直す考えはない」と表明しつつも、
 ・学校が組織的に地域や保護者の信頼に応えることは大切。
 ・異動にあたっては教職員個々の意見を聞き、十分な相互理解を図ることは大切。
 ・恣意的、差別的な人事があってはならない。この点を周知し、指導していく。思想、良心の自由の侵害、年齢による差別、男女差別、セクシュルハラスメント、パワーハラスメントがあってはならない。
 ・通勤時間については標準時間(六十〜九十分)に収まるよう異動作業上、努力する。
 ・保育・介護・病気治療・健康などの点については今までも配慮している。
 ・異動を理由に退職を強要してはならない。
などと回答しました。

今後のとりくみ
 (1)今後、人事異動闘争の到達点である都教委と都教組の「一問一答」、これまでの交渉・要請の中で明らかにさせた「都教委の考え」をもとに、校長、地教委、都教委交渉を強化し、異動作業の中で、具体的要求実現をめざす本部・支部・地区協・分会が一体となった要求実現のとりくみが重要になってきています。
 (2)人事異動は自己申告、中間面接から始まります。「校長の人事構想」による強制的異動をさせないとりくみが決定的に重要です。基本的には、その地域、その学校でがんばっている教職員を誰でも大事にさせることです。具体的には、自己申告書、中間面接での本人の希望や意向を校長に十分に伝え、理解させ、地教委に具申させることが重要になっています。また、「校長の人事構想」については、職場でオープンに話す、職員会議などで議題にさせるなど、学校としての共通認識にしていくとりくみが大切になっています。
 また数年前、一部地教委が、人事異動について組合との話し合いに不誠実な対応があったことについて、都教委は「きちんと対応するように言う」としており、支部・地区協の地教委との交渉を重視しましょう。
 (3)同時に異動について校長の強権的・恣意的な言動、セクハラ、パワハラ言動があれば直ちに問題として取り上げ本部・支部・地区協・分会が一体となり是正させるとりくみを行います。
 (4)とりわけ保育、介護、病気治療など、異動に際しての本人個々の事情は、安心して仕事を続けるための最も土台となる勤務条件です。都教委も「配慮する」と明言しています。校長に本人事情をきちんと伝え、地教委に上げさせる取り組みが重要です。特にピンクカードの取り組みを重視してすすめましょう。
 (5)事務職員・栄養職員の人事異動については、昨年度の内示が三月二十一日となり、例年よりは早かったものの、引き継ぎや異動準備に大変な困難をきたしました。学校づくりに不可欠な一人職場での職務の実態を十分配慮し、昨年度のようなことがないように要求しています。
 (6)都教委は、二〇〇七年四月から「都立学校経営支援センター」を都内六ヶ所に開設しました。このねらいは、都立学校の事務職員削減とともに、「学校支援」と称して学校運営に直接介入できるシステムづくりにあります。また、この動きは、事務職員・栄養職員の人事異動にも、影響が出る可能性があります。都教組は、引き続き、とりくみを強めます。なお、今回は、日程の関係で、事務職員・栄養職員のQ&Aは、後日配布します。
 (7)職場の全教職員の団結を大切にし、東京の教育と教職員の生活を守る運動を、教職員・父母・都民とともにすすめていくことが一層重要です。また人事異動のとりくみの中で職場すべての未加入者に都教組加入を呼びかけましょう。

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自己申告裏面を記入するにあたって

1、記入・提出の対象者
Q1 在校年数三年目、四年目、五年目の人は自己申告書の裏面の「異動について」の欄に記入して提出しなくてはいけないのですか?
A1 都教委は提出するとしています。異動を希望しない場合は、自己申告書裏面の「11異動について」の欄の「(1)現任校に引き続き勤務したい」に○をして、面接でも校長とその旨をよく話をして具申させるようにとりくみます。異動を希望する場合は、「(3)異動したい」に○をして、「自己の異動についての意見」欄に異動希望地区や沿線名(記入数も自由)などを自由に記入できます「一問一答」 5の【2】。○○線沿線の△△地区・□□地区など、本人の希望をわかりやく書くことができます。また、保育、介護、病気治療など、事情がある場合は、その内容を具体的に明瞭に記入します。都教委は「保育、介護、病気など今までも配慮している」と明確に答えています「一問一答」 6。必要に応じて証明書や診断書を付けることも大切です。都教委は必要に応じて資料を提出できるとしています。「一問一答」 5の【2】

2、必異動
Q2 3年目以降の人は必ず異動しなければならないのですか?
A2 「3年で異動の対象になるというだけで、必ずしも異動するわけではない」(教職員向けパンフレット「平成15年9月1日から教育職員の定期異動要綱がかわります」東京都教育委員会)と都教委は自ら明記しています。あくまでも「異動の対象になる」ということです。ただし、3年以上は異動対象者として、異動についての自己申告書裏面の記入・提出を求められます。希望が生かされ、教育的配慮を十分尊重する立場から、本人の希望を校長具申に確実に反映させるとりくみが重要になります。都教委も「教員個々の意見を聞き、相互理解に努めるべき」と回答しています「一問一答」 4の【2】。
Q3 必ず異動しなくてはいけなくなるのは何年目ですか?
A3 経過措置が終了したので、「現任校において引き続き勤務する年数が6年に達した者は、異動するものとする」とする要綱の本則になります。

3、定年退職直前での異動
Q4 定年退職まであと2年。現任校に6年以上在校しています。異動しなければなりませんか?
A4 都教委は、「異動要綱に基づき、校長の具申及び区市町村教育委員会の内申に基づき、個々に判断して適切に行う」「一問一答」 4の【7】としています。すなわち、このことについても都教委は、校長の具申、地教委の内申を尊重する立場です。都教委が検討し、認めれば引き続き在校可能になります。その結果は12月上旬に本人まで伝えられます。昨年も分会、支部・地区協のねばり強いとりくみで、「校長の具申・地教委の内申に基づき」、結果として「学年進行」や「退職予定」での残留が認められている事例が報告されています。また、都教委は「異動を理由に退職を強要してはならない」「一問一答」 17と明確に回答しています。そのような不当なことがあった場合はすぐに組合に相談してください。

4、必異動年限をこえての在校
Q5 6年以上必異動でも引き続き在校できるのですか?
A5 校長が具申して都教委が「検討」し認めれば可能です。しかし、これも「校長の人事構想」に基づく異動となっているため、本人の希望に反しての異動となったり、反対に異動したいのに引き続き勤務になったりすることがありえます。6年をこえて勤務するためには、校長の具申に基づいて、最終的には都教委の「検討」で認められなければなりません。その結果は、12月上旬に本人まで伝えられます。都教委は人事構想について、「教職員との相互理解を図ることが大切である」(「一問一答」2、11)としており、十分校長との話し合いを行うことが重要です。

5、3年未満での異動
Q6 3年未満でも異動することがあるのですか?
A6 あります。転居や結婚など本人の希望で異動希望が実現することがあります。また、希望しないのに、校長が具申すれば異動させられることもあります。都教組は「本人の希望と、客観・公正な理由なしでは行わない異動」を要求しています。いずれの場合も、都教委の「検討」が行われ、その結果は12月上旬に本人まで伝えられます。

6、新採以来最初の異動
Q7 新採以来最初の必異動も6年ですか?
A7 そうです。以前は新採4年必異動でしたが、新採以来最初の異動も一般の異動も、一律に6年必異動となっています。しかし、これも6年までの在校を保障するものではありません。また、校長の具申によって新採も含め、6年を超えて勤務することもあり得ます。自らの意向を明確に記入し、中間面接でも校長とよく話し合いましょう。
Q8 新採以来最初の異動は島しょ地域への異動が強制されるのでしょうか?
A8 要綱では「島しょ地域等への異動の対象とする」としています。しかし、現実的には対象者がすべて島しょ地域へ異動できるわけはありません。校長に希望や事情を確実に伝えることが重要です。また、「等」について都は配置困難な校種・地区と言っています。都教組は本人の意向や条件に反して島しょ等への強制的異動を行うことに厳しく反対しています。

7、保育・介護・病気など
Q9 保育や介護、病気などの個々の事情は生かされるのでしょうか?
A9  Q1でも述べたように、これまでもこうした個々の事情については、都教委は「今までも配慮している」「『異動についての意見』欄は、きちんと読んでいる」と回答しています。保育、介護、病気などの事情・意見を具体的に記入することが大切です。また、それに基づいて校長に具体的に話し、校長から地教委への具申にきちんと反映させることが重要です。都教委は、「それをもとに個別に判断していく」と回答しています。中間面接で個々の事情をしっかり具体的に伝え、校長とよく話し合いましょう。(Q1参照)

8、異動希望地区
Q10 異動希望地区はどこにどのように記入するのですか?
A10 「自己の異動についての意見」欄に記入します。都教委は、「学校名を記入するなど極端に異動先を限定するような意見を除き、地区名、沿線名など自由に書くことができる。」(Q1参照)と回答しています。したがって希望地区はいくつでも自由に書くことができます。希望地区の順位をつけて明確に記入することも大切です。
Q11 異動する地区の希望は生かされますか?
A11 都教委は「記入したとおりになるとは限らない」と言っています。しかし、具体的に沿線名や地区名があった方が担当者も異動作業がしやすいはずです。また、希望地区を記入することは、「区部と市町村部の不合理な地域間異動」を許さないためにも重要です。

9、勤務年数の計算
Q12 現任校(現在の勤務校)勤務年数の計算はどうすればいいのでしょうか?
A12 現任校に着任してから2009年3月31日までの間の年数から、休職、育休、在籍専従休職、停職の期間を減じた年数です。また、99年度(平成11年度)以前に在外教育施設または新教育大学大学院に派遣された人については、これらの派遣期間を減じた年数です。したがって、2000年度以降の派遣については、現任校勤務年数として合算します。
 10ケ月未満は0年とし、10ケ月以上〜1年未満は、本人の選択で1年または0年となります。2度以上休職した場合は、休職期間を合算して全体から減じます。(1ケ月未満切りすて)

10、地域経験のカウント
Q13 これまでの経験地域数は実績としてみなされますか?
A13 みなされます。これまで経験した地域経験数(みなしを含む)は実績としてカウントされます。
Q14 「5校を経験するまでに3地域を経験する」とは、5校必ず経験しなければいけないということですか?
A14 そうではありません。「教員の異動サイクルを6年標準としたことで、教員のライフステージを約30年と想定すると、そのライフステージの中で各教員が5校程度は経験することになります。」(都政新報2003年9月2日 人事部長談)のように、あくまでも想定した内容であり、「5校程度」とも明言しています。つまり、3地域経験をすることを規定した項目であり、文字どおり「5校経験するまでに3地域を経験する」ということです。
Q15 旧要綱で「千代田区、文京区、新宿区」と経験して3地域経験したのですが、現「要綱」の地域割りでは、この三つの地区はすべて「1地域」に属しているのですが、3地域と認められますか?
A15 認められます。都教委は文書で『「旧要綱」による3地域を経験した者については、改定後の「改定要綱」により3地域経験したものとみなし、・・・』『「旧要綱」による1地域又は2地域を経験した者は「改定要綱」による1地域又は2地域を経験したものとみなす・・・・』としています。つまり、これまでに経験した地区が現「要綱」で同じ「地域」に属していても、あくまでもこれまでの経験として考えます。
Q16 障害児学級、区立養護学校、健康学園、中学校夜間学級、都立学校、在外教育施設(日本人学校)の経験のカウントはどうなりますか?
A16 都教組の「原則3年以上勤務した経験は従来どおり任意の一地域とみなすこと」という要求に対して、都教委は「これまでと同様に考慮する」と回答しています。「一問一答」24
Q17 隔遠地特例校の扱いは変わるのでしょうか?
A17 都教委は、都教組の「へき地校についての扱いは、実態・経過をふまえて、従来どおりとすること。」との要求に対して、「島しょ地域についてはこれまでと同様に考慮する」としていますが、「隔遠地特例校」の扱いは昨年度より廃止しました。しかし都教委は、「平成19年3月31日以前(檜原村については平成 20年3月31日以前)に勤務していた教員は、地区経験のカウントにおいて、任意の一地域扱いとする」と答えており、このような扱いはこれからも行っていくことになります。
Q18 特別支援学級から通常学級に異動した場合の経験のカウントはどうしますか?
A18 特別支援学級は原則として3年以上勤務した場合、任意の1地域経験とみなされます。同一校で通常学級から特別支援障学級にかわった場合、その逆に特別支援学級から通常学級にかわった場合も2地域経験となります。ただし、同一校経験年数として通常学級と特別支援学級の年数が通算されます。ですから、2地域1 校経験です。同一地域内での特別支援学級間の異動が認められる場合もありますが、その場合は1地域経験となり、異動した学校から改めて在校年数を計算し始めることになります。ですから、一地域二校経験です。
Q19 小学校から中学校、その逆に中学校から小学校の経験をどうみますか?
A19 同一地区の異動でなければ小・中合わせて二地域経験となります。ただし、かつて過員の関係でやむなく異動したケースは、同一地区内でも合わせて二地域経験となります。
Q20 過去に東京の教員の経験があります。経験地域はどうなるのでしょうか?
A20 過去に東京都の教員で一度退職し、再度都に採用された場合は、過去の経験地域は「地域みなし」とされます。ただし、学校数としてはカウントしていません。
 また、都立学校の経験は、何校経験でも一地域・一校経験とみなされます。しかし、他県や私学での教員経験、都立高校での実習助手は、経験地域とはみなされません。
Q21 過員や統廃合などで、三年未満で異動した場合の地域経験のカウントはどうなりますか?
A21 都教組の「過員、統廃合、要綱外地域への異動など、教育委員会の理由による異動は、従来通り一地域・一校みなしとカウントすること」という要求に対して、都教委は「これまでと同様に考慮する」と回答しています。〔「一問一答」22〕つまり、「一地域・一校みなしとカウントする」ということですが、限定条件がつきます。限定条件とは以下のとおりです。過員、統廃合についてカウントする場合は、本人が三年在校したくても教育委員会の理由で在校できなくなるような状況の場合です(「一校の実勤務年数が三年未満の者は経験とみなさない。」と「要綱」で定めていますが、教育委員会の都合で「要綱」どおりにいかない場合)。ただし、過員解消の場合は、三年未満の人しか対象になりえないというような限定的な状況など、本人の都合ではなく、学校の都合で過員解消の対象者として校長が具申する場合です。また、要綱外地域への異動とは、三地域未満の人を、教育委員会の理由で要綱の基準外の地域・地区に異動をさせた場合を指します。

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11、異動できる地域・地区
Q22 旧要綱で一地域または二地域経験ですが、今いる地域に属する地区に異動することはできませんか?
A22 できます。五校を経験するまでに異なる三地域を経験するということなので、一地域または二地域経験の人が三校目、四校目で現任校のある地域内で異動することは可能です。
 都教委発行のパンフレットには「これまで二地域を経験したものが同地域の異なる地区へ異動する場合もありますが、それは異なる地域にはなりません。」と明記しています。
Q23 すでに三地域経験をしていますが、今いる地区内に異動できますか?
A23 「異動地域・地区の取り扱いについての考え方」の中で、三地域経験者については「自地区内への異動対象者とすることができる」としています。また、「要綱」では、「異なる三つ以上の地域での経験のない者は、同一地区内の異動を認めない。ただし、校長の具申・地教委の内申に基づき、都教委が認めた者についてはこの限りでない」としています。さらに、「異なる三地域経験がない場合でも、同一地域への異動もあり得る」〔「一問一答」42〕と回答しています。希望地区を「自己の異動についての意見」欄に明確に記入し、校長とよく話し合いましょう。必ず組合に「ピンクカード」を提出しましょう。

12、異動対象除外
Q24 異動の対象から除外されるのはどういう場合ですか?
A24 二〇〇九年四月一日現在で、(1)休職中の者、(2)妊娠・出産休暇及び育児休業中の者、(3)妊娠中の者及び産後六ヶ月を経過しない者、(4)病気休職の復職後六ヶ月を経過しない者、(5)その他個別に検討を要する者としています。また、六年に達しても校長の具申・地教委の内申に基づいて都教委が認めたものは異動の対象としないとしています。

13、育児短時間勤務者
Q25 育児短時間勤務で働いていますが、異動の対象になりますか。
A25 都教組の質問に対して都教委は「基本的には異動対象除外にしないが、できるだけ現任校に勤務するよう配慮する」とし、「他地区への異動については異動要綱の第3の2の(5)『その他の個別に検討を要する者』として扱う」と答えています。また、「転居等の事情で他地区への異動を認める必要がある場合は、検討対象者とする」と答えており、個別に対応するとしています。

14、提出の〆切り
Q26 中間申告における自己申告書の〆切りはいつ頃ですか?
A26 校長の具申・地教委の校長ヒヤリングは、およそ十月下旬から十一月上旬となります。十月下旬までには提出を求められることが予想されます。日程は事前に校長に確かめましょう。

15、未提出
Q27 自己申告書を提出していないのですが、異動はどうなるのでしょうか?
A27 都教委は、「所定の申告時までに、当初申告を提出していない者については、それ以降の申告は認められない扱いであることにより、当初申告を提出していない場合は、異動についての意向及び異動先を一任したものとして扱う。」とした事務連絡文書(二〇〇三.九)を出しています。しかしこの同じ文書で、都教委は地教委に対して、「ただし、自己申告書不提出者に対しても面接を実施すること。」「当該教員の異動について、その有無も含めて、十分に説明すること」「当該教員に関する事情を聞き取り、必要があれば異動に関する校長所見に記入すること」の三点に「留意する必要がある」としています。さらに都教委は、未提出による懲罰人事を行うつもりはない旨を口頭での都教組とのやりとりで確認しています。都教組は、自己申告の導入当時から「一任」文書の撤回を強く要求し、異動の権利を守り、懲罰人事を許さないためにとりくんでいます。自己申告書を提出していなくても、校長に異動に関する自分の意志を伝えることが重要です。

面接について
Q28 異動を希望しないのに、校長が異動するように言ってきました。どうしたらいいのでしょうか?
A28 都教委が「校長の具申を尊重する」としている状況を十分認識してとりくむ必要があります。都教委は「中間面接では、校長は人事構想について、教員からの意見等を聞くなど相互理解に努めることが必要である」〔「一問一答」11〕と回答しています。ですから、本人のあずかり知らないところでカードが動くことはありえませんし、あってはなりません。また、「異動検討対象者の異動の有無については、区市町村教育委員会を通じて校長から本人に伝えるよう周知し、指導していく」と答えています〔一問一答 4(2)〕。校長に希望を明確に伝えて、異動させたい理由など校長の意向も明確にさせ、ねばりづよく話し合いましょう。不当な言動、セクハラ、パワハラ言動などは事実を正確に記録し、少しでも早く組合に相談してください。また、校長が「相互理解」がなされないまま、一方的に話し合いを打ち切ろうとした場合も、組合に相談してください。
Q29 私は異動を希望しないのですが、校長は面接ではっきりと異動させるとも、させないとも言わず、よくわかりませんでした。どうしたらいいですか?
A29 校長の判断は面接で明確に示すことになっています。ですから、そのような場合は、再度十分な説明を求めて、校長の判断を確認することが必要です。そのうえで「相互理解」に努めるために、十分に話し合いましょう。また、このようなことがないよう、都教組は「異動検討対象者の異動の有無については、区市町村教育委員会を通じて校長から本人に伝えるよう周知し、指導していく」〔「一問一答」4(2)〕と都教委に確認しています。
Q30 私は異動したくないのですが、校長は異動させたいという判断を面接で示しました。話し合いを続行していますが、いつの時点で『異動する・しない』が判明するのですか?
A30 以前、都教委は、現任校三年以上の異動対象者について、本人は「異動したくない」が、校長の判断は「異動させたい」という場合、「連絡」という手続をとって十二月上旬に『異動する・しない』を地教委・校長を通じて本人に伝えていました。しかし、都教委は〇四年度からこの「連絡」を削りました。都教委は、この場合『異動する・しない』の決定通知を校長の判断を面接で伝えることで済まそうとしています。しかし、「相互理解」ができない場合は、話し合いをねばり強く続けることが重要です。恣意的な理由での異動強要は、その言動を事実としておさえて、ただちに組合に相談しいっしょにとりくむことが重要です。

中間面接後のこと
Q31 私は「異動したくない」、校長は「異動させたい」ということで、面接後も話し合いを続行していますが、希望地区などもちろん記入していないので、もし異動になってしまったらと不安です。
A31 「相互理解」ができない場合は、ねばりづよく話し合うことが重要です。ただし、異動の作業日程として異動申告書が地教委にある時点までは、再度、カードを本人のところまで戻して、希望地区などを記入することは可能です。異動申告書が都教委に行ってしまっても校長に口頭で伝え、校長から地教委を通じて都教委まで伝えることは可能です。その場合は直ちに組合に連絡してください。
Q32 面接では校長は『異動する・しない』について明確にしなかったのですが、三年目なので『異動しない』と安心していますが大丈夫ですか?
A32 校長の判断は面接で明確に示すことになっています。しかし、そのようなケースの場合は再度確認する必要があります。【Q29】で示したように「連絡」をなくしてしまいましたので、都教委から『異動する・しない』を改めて連絡してくる機会がありません。不明確な場合は、放置せずに、できるだけ早く校長に確認することが重要です。問題が判明した場合は、すぐに組合に相談してください。
Q33 私は三年目で、異動を希望しないし、校長からは異動させないということを面接で伝えられました。異動はないということですね。また、提出した自己申告書はどのように扱われるのですか。
A33 異動にはなりません。ただし、くれぐれも校長に明確な確認をしてください。三年以上は「異動の対象」ですので、校長は地教委に「校長用の異動申告書」を提出します。地教委は一覧表にして都教委に提出しますが、この場合は「異動申告書」は地教委までです。異動の対象となる三年目以上五年目までの方は、「異動させない」という校長の具申がされた場合は異動にはなりません。面接でよく確認しましょう。

島しょの異動
Q34 島しょの学校に勤務している場合の異動はどうなりますか?
A34 都教組の「島しょ教育の充実をはかるため、島しょ等の異動は島しょの実情に基づいて柔軟に対応すること。」という要求に対して、都教委は「島しょ・へき地等における教員組織の充実をはかる。実施にあたっては、異動要綱に基づき、校長の具申及び区市町村教育委員会の内申に基づいて個々に判断して適切に異動を行う」と回答しています。これまでのように、文書の中に「島しょ・へき地等の居住者」を異動対象除外・規定によらない異動の具体例としてあげてはいません。しかし、都教委は、「これまでもそうしてきましたし、一人ひとりの状況については、十分、地教委、支所あるいは出張所の副所長とのヒヤリングを通じて具体的に聞き取った形での異動となる。」と〇三年度から口頭で回答しています。居住の問題など、個々の事情を「自己の異動についての意見」欄に記入し、校長とよく話し合うことが重要になります。

通勤時間
Q35 一二〇分まで通勤可能な時間ということで長時間通勤になるのが心配ですが?
A35 都教委は「おおむね六十分から九十分を標準とする」「異動作業としては、標準時間でおさまるよう努力する」(〔「一問一答」5の(1)〕)と回答しています。「一二〇分までは通勤可能な時間」としていますが、昨年度も一昨年もおよそ九十六%が標準時間内に入っています。

過員の場合
Q36 過員の場合どう対処したらいいでしょうか?
A36 現「要綱」では「過員解消のため異動を必要とする者は異動の対象とする」としています。校長が一方的に過員対象教科の全員を対象として具申することは、「過員解消のための異動が必要ではない者」まで異動対象としてしまうことになります。異動対象は本来、あくまでも「過員解消のため必要とする者」です。しかし、「校長の人事構想」に基づく異動と、過員解消のための異動とが不透明な場合が出てくる可能性があります。
 過員解消が必要な場合は、まず、過員は特定の個人や教科に対して発生するものではなく、学校全体に対して発生するものであることを基本にすることです。そのうえで、小学校であれば全科、各専科、中学校であれば各教科のどこが対象になるか、民主的に過員解消の対象者を決定していくことを要求していきましょう。

異種学校間異動、異種教科間の異動
Q37 都立学校との間の異種学校間異動はどうなりますか?
A37 「要綱」の中で、「都立特別支援学校の小・中学部との交流が促進されるよう努めるものとする」としています。都教組は、特に区立養護学校との交流をすすめるように要求しています。
Q38 小・中・高校間の異種学校への異動、あるいは異種教科間の異動は可能なのでしょうか?また、どのようにするのでしょうか?
A38 可能ですが、入都資格が異なる学校・教科への異動は、基本的には「適正選考」に合格しなければ異種学校・教科への異動の資格がありません。「適正選考」合格の資格が必要ないものもあります。「適正選考」は教員採用試験と例年ほぼ同じ時期に実施されます。また、「適正選考」の種類によって実施するかどうかもその年度によって違います。異種間異動を希望する方は「異種間異動の例」を参考にし、「適正選考」が必要な場合は、年度当初に校長に「適正選考」についての話をよく聞いておく必要があります。
 異種間異動についての申告は、自己申告書裏面の左下の「自由意見」の上に、専用の記入用紙を貼り付けコピーをするかたちになります。専用の記入用紙は校長が持っています。
Q39 必異動の際の異種間異動はできないといわれたのですが?
A39 都教委は「必異動」での異種間異動については「原則としてできない」としてきました。それは、異種間異動ができなかった場合、一般の異動になりますが、その時期が遅れてしまい異動条件が困難になるためです。

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統廃合にかかわる異動
Q40 統廃合になり、旧校から新校に異動した場合は、経験年数などはどのようにカウントしますか?
A40 都教委は、統廃合校の旧校から新校へ異動した場合、経験年数は通算するとしました。都教組は、新校は別の学校であり、異動要綱にもとづいて経験年数0からのカウントを要求しています。また、異動要綱との整合性に問題があるとして、引き続き協議を求めています。
Q41 統廃合になり、旧校から新校に異動した場合、旧校の経験はどうなりますか?
A41 都教委はここ数年、旧校分を一地域一校経験とはしないとしました。旧校経験と新校経験が継続していくものとして経験年数を通算します。例えば旧校に二年在勤した人は、新校に異動した場合、新校の初年度は三年目になるということです。

幼稚園教員の異動
Q42 幼稚園教員の異動はどうなっていますか?
A42 二〇〇〇年四月からの地教行法五十九条の廃止による区移管にともなって、異動については各区で行うということになっています。他区への異動(区間相互の人事交流)を希望している場合は、特別区人事厚生事務組合教育委員会と区教育委員会が協議して、「特別区幼稚園教諭人事交流実施基準」にもとづいて作業を行っていきます。実施基準は「(1)同一の区に五年以上在職する幼稚園教諭(以下、職員という)で、内部の異動が困難なため区教育委員会が交流することを必要と認める場合(2)遠距離通勤等の理由により、職員から交流の申し出があり、区教育委員会が交流することを適当と認める場合(3)その他職務上の必要から区教育委員会が交流を特に必要と認める場合」としています。

内示に不満な場合
Q43 内示に不満な場合はどうしたらよいのですか?
A43 都教組の「人事異動について問題が生じた場合、協議を行うこと」という要求に対して、都教委は「必要に応じて話し合う考えである」と答えています。したがって問題が生じた場合は、分会、組合員などを通じて支部・地区協にすぐ連絡し、いち早く組合としてとりくめるようにしてください。

不当労働行為、パワハラ言動などの場合
Q44 地教委、校長による「職権記入」、希望地域外地域の記入の強制、肩たたき、情実人事、恣意による人事や組合脱退の教唆誘導などの不当労働行為はあってはならないと思います。また、思想・良心の自由侵害、男女差別、パワーハラスメント行為、セクハラ行為等もあってはならないと思います。もしあった場合どうしたらいいですか?
A44 都教委は、「自己申告書の記入・変更は、本人が行うものである。なお、不当労働行為はあってはならない」「思想・良心の自由侵害、年齢による差別、男女差別、セクシュアルハラスメント行為、パワーハラスメント行為があってはならないと考える」「人事異動においては、これまでも恣意的・差別的な扱いはあってはならないと明言している」(〔「一問一答」38、41、4の(1)〕)と回答しています。したがって、不当な扱いや不当労働行為、パワハラ言動があった場合は、組合に相談しましょう。

特別支援教育コーディネーター育成にかかる異動
Q45 「特別支援教育コーディネーター育成にかかる異動」とは、どのような制度ですか。
A45 都教委は、昨年度より「小学校および中学校における教諭(コーディネーター育成対象者)を特別支援学校へ」「特別支援学校から小学校及び中学校の特別支援学級に」異動を行うとしました。都教委文書(方針)では、「異動期間は原則一年間」「一年経過後は現任校に配置する」「原則として同一地域および隣接地域の学校とする」としています。なお、都教組は都教委に、強制してはならないことを確認しています。
 また、特別支援学校、特別支援学級のいずれかから希望が出ても、同一または隣接地域からもう一方の希望が出なかった場合は、この制度による異動は成立しないことも確認しています。困ったことや疑問があれば、都教組に連絡してください。

「島しょ地区公立小中学校教員公募」について
Q46 「島しょ地区公立小中学校教員公募」について教えてください。
A46 都教委は、〇九年度から「島しょ教育に意欲と適性のある公立小中学校教員を公募する」とし、応募の対象を「都内公立小中学校に勤務」し「現任校に三年以上勤務している」教員(含主幹教諭)、「島しょ教育に意欲のある」教員などとし、「書類選考と面接を実施して候補者を決定する」と述べています。応募するには学校長から必要書類(二種類)をもらい記入の上、提出します。都教組は、この公募においても「相互理解を大切にする」「恣意的・差別的な異動があってはならない」ことを都教委と確認しています。

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