生活と権利を守る

【シリーズ企画】年金問題 詳細

2007.10.10

そこが知りたい シリーズ8 年金問題

Q7.公的年金は「自助努力、相互扶助」?
 日本の公的年金は、(1)二〇歳以上六〇歳未満の国民すべてが国民年金制度に加入し、老後に国民(基礎)年金給付を受けるという国民皆年金の仕組み。(2)加入者はそれぞれ保険料を負担し、それに応じて年金給付を受けるという社会保険方式。(3)現役世代の保険料で高齢者世代を支えるという世代間扶養の考え方により運営......これらの特徴をもっていると言われています。これらの特徴づけの一つひとつに間違いはないのですが、「三大特徴」だと限定されると、チョッと待てよ、となります。
・ 国民(基礎)年金...給付の1/3に国税投入(二〇〇九年度までに1/2に引上げる約束)
・ 厚生年金・共済年金...保険料の1/2は使用者負担。労使折半。
 このように、国民・労働者の「老齢」や予期せぬ「障害」「死亡」への備えとして、個々の国民・労働者だけにゆだねるのではなく、国や企業も、多い少ないの問題はあるにせよ、大きな責任を負っていること......これが、戦後の社会保障制度の歩みだったのではないでしょうか。「生存権および国民生活の社会的進歩向上に努める国の義務」を定めた憲法第25条は、そのよりどころです。
 ことさらに「社会保険」「世代間扶養」ばかりを強調して、国民の「自助努力・相互扶助」を浮き立たせる議論は、国や企業の「責務」「社会的責任」を棚上げにし、免罪する点において一面的な世論に誘導することになる議論ではないでしょうか。同意しかねます。

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