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【シリーズ企画】職場に生かす労安法 詳細

2009.02.10

職場に生かす労安法(10)

学校職場とメンタルヘルス
 学校はいま、とりわけメンタルヘルス対策の強化が求められる特別な職場になっています。教員の精神性疾患による病気休職者は全国的にも増え続け、この10年間で3倍にもなりました。なぜ、学校がこれほどストレスの強い職場になったのでしょうか。
 学校職場に精神的健康を回復するためには、この原因分析と解決のための具体的とりくみが欠かせません。これも「労安」の大切な課題です。
 教員と一般企業とでは、ストレス状況やメンタルヘルス対策にどのような差異があるか、という大変興味深い調査報告があります。教職員互助会三楽病院が昨年10月に発表した「教員のメンタルヘルス対策及び効果測定」というレポートです。

「とても疲れる」「休めない」 一般企業の3倍
 「普段の仕事でどの程度身体が疲れますか」という質問に「とても疲れる」と答えた人は44.9%と一般企業の3倍にものぼります。「強いストレスを感じる」内容は、一般企業では「人間関係」がトップであるのに対し、教員は「仕事の量」と6割の人が答えています。「1週間休める日がない」の答も43.8%で一般企業の3倍。「教育や指導以外の雑務が多い」は8割、「児童生徒の訴えを十分に聴く余裕がない」は6割の教員が訴えています。
 これだけ仕事のストレスを感じながらも、「仕事にやりがいを感じる」人は、一般企業の5割に対し、教員では9割にのぼります。モチベーションがきわめて高く、多忙と責任の重圧が続くなかで、その成果が十分に実感できない場合、いわゆる「燃え尽き症候群」の発生も心配されます。

危機的な対策の立ち遅れ
 対策面でみると、「不安、悩み、ストレス等を相談できる人」について、一般企業では「上司・同僚」と答える人が64.2%に対し、教員ではわずかに14.1%に過ぎません。職場内に相談できる環境がないことは深刻です。行政のメンタルヘルス対策について、約8割の教育委員会が「必要である」としながら、「十分にとりくんでいる」はわずかに0.8%、「現状のままではメンタルヘルス不調の教員が増加する」との危惧を7割の教委が認識しており、また不調者の増加が「子どもに対してとても影響がある」と心配する教委も75.9%に及んでいます。
 メンタルヘルス対策の充実は、「教員個々人の健康問題だけでなく、明日の日本を担っていく教育基盤に関わる深刻な問題であり、抜本的な対策を全国レベルで展開していくことは焦眉の課題」と、レポートはまとめています。

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