生活と権利を守る

【シリーズ企画】職場に生かす労安法 詳細

2008.09.20

職場に生かす労安法(6)

過重労働と医師の面接指導
 過重労働による健康障害の防止のために、長時間の時間外労働や休日労働をさせた労働者(教職員)に対して、事業者(教育委員会)の責任で医師の面接指導等を受けさせ、適切な事後措置を講ずることが、労安法によって義務付けられました。厚生労働省も「過重労働による健康障害防止のための総合対策」及び「健康障害を防止するため事業者が講ずべき措置」という文書で周知徹底と指導を強めています。
 「面接指導」の対象となるのは、労安法にもとづく厚労省令では「月一〇〇時間を超える時間外・休日労働」「疲労の蓄積が認められる」「本人の申し出」の三要件です。しかし、健康障害を防止するための監督指導責任を負う厚労省は、先の「文書」で独自の指導基準を定めています。そこでは、「時間外・休日労働時間が月四十五時間を超えているおそれがある事業所」に対して、「時間外・休日労働の状況を確認し、面接指導及び面接指導に準ずる措置(面接指導等)、及びその実施後の措置等を実施するよう指導を行う」としています。
 具体的には面接指導等については、(1)月一〇〇時間を超え、申出を行ったものについては確実に実施する、(2)月八〇時間を超え、申出を行ったものについては実施に努める、(3)月一〇〇時間又は二〜六月平均八〇時間を超えたものについては(申出がなくても)実施につとめる、(4)月四十五時間を超え、健康への配慮が必要と認めたものについては面接指導等の措置を講ずることが望ましい、と、労働時間に応じた実施の基準を細かく定めています。また、面接指導等の実施後の措置についても、事業者は「遅滞なく医師から意見聴取」し、意見を勘案し「労働時間の短縮...など適切な事後措置を講ずるものとする」としています。
 面接指導等を実施するための手続き等の整備についても「文書」は、「面接指導等の実施方法、実施体制」「申出が適切に行われるための環境整備」「申出によって不利益を与えない対策」「事業所ごとの独自基準」「労働者への周知」などとともに、「労働者が自己の労働時間数を確認できるしくみの整備」を含めて必要な措置を講ずるとともに、「労働者が申出を行いやすくする観点に立って周知徹底を図るものとする」と述べています。
 学校職場が、「月四十五時間を超えているおそれがある事業所」に当てはまることは、文科省の勤務実態調査等からも明らかです。にもかかわらず、事業者として厚労省の指導に従うべき責務を負う区市町村教育委員会の多くが、これに全く対応していないことは許されないことです。

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