【シリーズ企画】職場に生かす労安法 詳細
2008.11.10
職場に生かす労安法(8)
文科省調査から浮かび上がる地教委の責任
労働安全衛生法の学校職場での体制整備に責任を持つ文部科学省は、毎年悉皆で、全国の学校現場での労安体制の実態調査を行っています。調査を形だけ行い、調査結果を公表するなどの啓蒙活動を何も行わないところにも、この問題に対する行政の基本姿勢が読み取れます。しかし、文科省の公的調査であり、各区市町村が現在、どのような水準にあるのかを、各教育委員会の責任で回答しているのです。この調査は、各区市町村の労安体制整備の実情と責任をただす上でも、大きな意味を持っています。
今回は、この調査の各質問項目を紹介し、現場の実態と比較検討してみたいと思います。
市町村用調査項目
(平成二十年五月一日現在)
1 労働安全衛生管理組織
- 職員数別の学校数(五〇人以上、一〇人以上五〇人未満、一〇人未満)
- 衛生管理者の選任状況(五〇人以上で、選任されているか、その職種)
- 衛生推進者の選任状況(一〇人以上五〇人未満で、選任とその職種)
- 産業医の選任状況(ア、産業医を選任している学校数、イ、産業医数と委嘱の状況、ウ、報酬額と指導等の状況)
- 衛生委員会の設置状況(設置学校数、昨年度の平均開催数、設置数、学校保健委員会との関係)
- 給食調理場の状況(単独校調理場と共同調理場に分けて、選任状況)
- 医師による面接指導の体制の整備状況(体制整備学校数、整備予定学校数、整備未定の学校数、面接指導の医師の指定状況)
- 給食調理場での面接指導体制整備状況
2 労働安全衛生管理に関わる施策等
- 安全衛生管理規定(市町村での有無)
- その他の労働安全衛生管理に関わる教育委員会の施策(実施の有無と内容)
- 会議(研修会・校長会)での趣旨徹底
- 通知等での趣旨徹底
- 一般教諭が衛生管理者等の資格を取得するための財政措置(講習会等への派遣等)
- 手引き・パンフ等の作成
- 都道府県労働局等との連携(指導・助言、講習会参加等)
以上
当然あるべき水準が、ほとんど実施されていない実態が浮かび上がってきます。いったい担当者は、どのような気持ちでこのアンケートに回答しているのでしょうか。
