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2009.06.05
都教組第96回定期大会
すべての職場で仲間を迎え、都教組を強く大きく
子どもと教育を守る運動を大きく広げよう
たたかう方針を確立
5月23日、都教組第96回定期大会が前進座劇場で開催されました。今大会から開催日程が1日となりましたが、限られた時間の中で活発な討論が行われました。
今大会は、主任教諭制度が導入されたさなかで、教職員の分断を許さず、どの子も大切にする教育を具体的にすすめる方針を確立する重要な大会となりました。また、今年度1000名の組合・共済加入者を迎えようという決意の場となりました。
大会冒頭、都教組児玉委員長のあいさつに続き、多くの来賓の方々を代表して、全教の山口隆委員長、東京地評の伊藤潤一議長、都労連の武藤弘道委員長が連帯のあいさつを行いました。
大会の方針案は「貧困と格差」がすすむ中、職場や地域に国民的な要求が渦巻いている今こそ、憲法を生かし、すべての人が大切にされる日本・東京に根本から「転換」するチャンスだという情勢をとらえ、運動を攻勢的にすすめようと提起されました。
大会討論では、総括的討論を含め47名の代議員が発言。とりわけ、青年の発言が例年以上に多く、大会参加者を励ましました。
・学校は長時間勤務で大変だが、力をつけたいという要求を青年は持っている。青年は組合のよびかけを待っている。
・教師3年目。組合で元気をもらった。
・新採の時にパワハラを受けたが、組合に助けられて乗りきった。
このような青年の発言は、職場における組合の役割を明確に示しています。
また、主任教諭導入後の職場の状況、30人学級実現のとりくみなどの職場からの要求に応じた発言、専門部からの発言なども活発に行われ、これまでの私たちの運動に確信を持ち、たたかう方針を確立する討論になりました。たたかう方針を反映して、大会中も新しい加入者をむかえることができました。
【写真上左:第96回定期大会 委員長挨拶】
【写真上右2枚:熱心に討論に聞き入る大会参加者】
【写真左:「あなたが夜明けをつげる子どもたち」を合唱】
【写真中:都教組団結がんばろう!】
【写真右:機関誌コンクール応募作品を掲示】
委員長あいさつ
「貧困」から子どもをまもろう
職場の分断をゆるさず共同をひろげよう
都教組執行委員長 児玉洋介
この1年間、少なくない都教組組合員の仲間が志半ばにして他界されました。子どもと教育を守り、平和と民主主義の前進のために尽力されたことに心より敬意を表し、哀悼の意をみなさんとともに表したいと思います。
(黙祷)
改めまして、執行部を代表してご挨拶申し上げます。今年度4月1日より都教組執行委員長をつとめております児玉です。
今年から1日で開催する都教組大会になりました。島嶼の支部をはじめ、厳しい困難な全都の職場から出席された代議員・傍聴者のみなさんに、敬意を表しますとともに、今日1日を充実した時間として、みなさんと共有できるよう、全力をつくしていきます。
また、日頃より私ども都教組に暖かいご指導ご援助をいただいている来賓の皆様、ご多忙の中、ご出席いただき、ありがとうございました。
私は第96回都教組定期大会の開会にあたり、4点について所信を述べ、代議員のみなさんの討論に資したいと思います。
第1点は「子どもの貧困」の問題です。国民生活を襲う景気の悪化と雇用破壊、貧困と格差の広がりは、子どもたちにも大きな影を落としています。新学期の学用品を揃えられない子、満足な食事もなく学校の給食だけが待ち遠しい子、高校進学の見通しがもてなくなった子...。「子どもの貧困」問題は、すべての子どもが、「ひとしく」「無償で」教育を受けることを保障した憲法26条の規定が、こんなにも無情に踏みにじられている現実をするどく、私たちに突きつけています。都教組は父母都民と手をたずさえ、「子どもを貧困と格差から守れ」「子どもの学ぶ権利を保障する緊急対策を」の大運動を進めます。
「子どもの貧困」問題とのたたかいは、民主的教育実践のたたかいの歴史でもあります。今日の配布資料の中にドキュメンタリー映画「草の実」のチラシが入っていますが、貧困と対峙する実践そのものが、時の教育支配勢力との教育内容をめぐっての激しい対決を内在するものでした。子どもたちが、自分自身や仲間の貧困と格差の現実をリアルに見つめ、それを乗り越えていく力と展望を、学校で学ぶことを通じて見出して行けるような教育実践の中身を、日々の授業や学校づくりの中に粘り強く創造していくとりくみが求められていると思います。それは、改悪教育基本法や石原教育改革によって乱暴に学校教育をゆがめてすすめられる新学習指導要領の路線との、決定的な対決軸となるものです。東京の子どもたちの学校を、貧困の世代間連鎖を強めたり、格差を拡大再生産させるような場に、断じてさせない決意を強くしています。
第2点目は、目の前で苦悩する子どもたちの一番の味方となるべき私たち教職員もまた、激しい攻撃にさらされている問題です。子どもと日々向きあっての私たちの仕事は、子どもたちにとっては、みんなが同じ「先生」です。その先生の呼び方が、主幹教諭、主任教諭、教諭、さらには、期限付任用、臨時的任用、再任用、再雇用、時間講師、区市採用の臨時教員など、正規・非正規の多様な職に「分化」させられて来ています。一部の特化した技量だけを業績評価することで競争させ、選別し、ついには「戦力外」として子どもの前から排除するしくみまでがつくりだされています。教職員を競争で酷使し、不安定雇用の非正規教職員に同一労働を担わせる政策は、国民に広がる雇用破壊と同一の攻撃です。
ILO・UNESCOの「教員の地位に関する勧告」をあらためて想起します。勧告の、「教員とは学校において子どもの教育に責任を持つすべての人々」であり、その「雇用の安定と身分保障」は「教員の利益のためにも、教育の利益のためにも不可欠」であるという指摘は、今日、ますます輝きを放つ言葉となっています。労働安全衛生法も、健康ではたらき続けられる職場のための大事な武器にしていきましょう。
この4月、「主任教諭」制度が導入され、職場の分断攻撃はさらに一歩強められました。私たちは日々、この制度のもたらす矛盾と直面することになりました。しかし、職場の困難さや攻撃の厳しさの中にあっても、「子どもを守りたい」「自分の実践を守りたい」「自分の職を守りたい」「職場の仲間を守りたい」「職場の団結を守りたい」など、さまざまな思いに依拠して、全都の職場に無数のたたかいが湧き起こり、広げられています。この制度の実効化を許さない力を職場のどこに求めるか、全教職員の団結をどう築いていくか、大会代議員のみなさんの積極的な討論で、あらたなたたかいを前進させる教訓を全都に広げていきましょう。
都教組はこれまでも、主任制度、人事考課制度、主幹制度導入など、教職員を分断し選別する攻撃に対して、協力・共同の学校づくりをすすめ、学校破壊を許さずたたかってきました。 都教組は、学校を壊し、職場を分断する主任教諭制度に反対する立場を堅持します。制度の廃止をしっかりと展望して、すべての教職員の間に合意を広げ、父母都民との共同した運動を進めましょう。
第3は、全都の職場教職員の団結の要であるこの都教組を、なんとしても、強く大きくしたいという願いです。
教職員組合、都教組への期待は高まっています。昨年は、この10年来最高の 名の組合加入を達成しました。
青年教職員の加入が特徴的です。新規採用のある仲間は、1年間、管理職のパワハラに1人で耐え抜きながら、正式採用を勝ち取った3月31日の夜中の2時に、都教組のリニューアルされたホームページを見ながらweb上から都教組への加入を寄せてくれました。
今、組合の存在があらためて見直されています。働く権利そのものが簡単に奪われようとする時代に、「職を守る」ことは組合の原点です。
そして、「職」を守る一番の力は、職場の働く仲間が手をつなぐことです。
どんなに困難なときでも学校は、子どもが直面している苦悩に、明るい光を指し示せる場でなければなりません。子どものまなざしが求めている期待にこたえられる教育実践と学校をめざしたとき、その道をみんなで探ろうと提起できるのは、都教組をおいて他にありません。教職員の助け合いの輪として親しまれている「都教組共済」も全教共済と合流し、安心と助け合いの輪がさらに大きく広がりました。
すべとの職場ですべての教職員仲間に、都教組加入と都教組共済加入をよびかけましょう。
最後に申し上げたいことは、政治革新の課題です。
これほどまでに子どもたちと教職員、働くものと父母国民を苦しめ続けてきた元凶は、政府与党が議会の多数を力に強引に進めた新自由主義構造改革の路線でした。東京の学校現場を土足で踏みにじりゆがめてきたのも石原教育改革とそれをささえたオール与党体制です。福祉、医療、雇用、そして教育のどの分野においても、「改革」によってつくられたり奪われたりした制度と、国民都民との矛盾は、もはや頂点に達しています。「こんなはずではなかった」大多数の人々が、「どこかで道を間違えた」と気づき始めています。7月に行われる都議会議員選挙、そしてそのあとには総選挙があります。職場で、地域で、家庭で、大いに政治を語り合い、今年を、「間違えた道」を正していく歴史的な年にして、政治革新の大きな流れをつくり出していきましょう。
代議員の皆さんの積極的な討論を期待して、委員長挨拶とします。
*新聞都教組6月5日号は都教組大会特集です。そちらもぜひご覧ください。
