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2011.12.15

子どもを貧困と格差から守る連絡会議報告(12月9日)

12月9日、「子どもを貧困と格差から真おる連絡会議」が開催され、「不登校・引きこもりと貧困―学校・社会と絆が切れた子どもたち―」と題した学習と意見交流が行われました。報告は、山口みよさん(東村山市議会議員)と伊藤史子さん(東京総合教育センター相談室長)です。不登校や引きこもりに関わってきた方のほかに、児童養護施設、医療関係、IT関係、NPO、報道関係など幅広い参加者がありました。

 

 山口みよさんの報告から

  はじめに、山口さんから、30代、40代になる引きこもりの青年を直接支援しているお話をうかがった。20年も引きこもっているという青年は、「何かしたい」という思いをもち、山口さんに自分のこともいろいろ語ったそうだ。それから、仕事を紹介したり、被災地支援に行ったりし、高校進学を希望する青年を伊藤さんにつなげ、学習支援をお願いしたりした。

  その引きこもり青年が、「友だちがほしい」といい、「ぼくにかける時間がもったいない。ぼくよりももっと困っている人を助けてほしい」などという。胸に迫る言葉である。

  不登校への対応、働く場所等の行政対応も、もっと若い人が中心で、30代、40代にはない。生活保護も、仕事に就く前段としての対応であり、そうした青年に寄り添う場はないと山口さんは言う。若者サポートセンターも、やはり就職のための場であり、なかなか仕事に就けず引きこもってしまった人は放置されているのが現状だという。

 

 伊藤史子さんの報告から

  不登校も引きこもりも一人の子どもや親の問題ではない。しかし、不登校を子どもや母親のせいにしていた時代が長かった。今、30代40代になっている引きこもりの若者は、今よりもっとつらい思いをしてきた。1992年、文部省が研究班を作り答申を出してから、ようやく、どの子にも起こりうること、原因は複合的であること等が発信された。どの子も我慢している。語りつくせない我慢が積み重なって、子どもも過労になっている。子どもに休む権利を。自分で動き出すまで待ってほしい。そして、不登校になっていてもそのままのあなたが好きと受け止めてあげてほしい。

引きこもりは、生活相談の場から見つかることも多い。生活保護を自立のプログラムとして活用することも必要だ。また、定時制高校はやり直しや癒しの場になっている。定時制高校が減らされてきたことは問題だ。貧困に陥っている若者は、交通費がなくて遠くに行けない、パソコンがない、辞典をもったことがないという現状であり、地域でサポートすることが必要だ。

 

 参加者より

○引きこもりの家庭は見えにくくなっている。行政も把握していない。何かトラブルや事件を起こしてはじめてわかることもある。

○引きこもりは75万人ともいわれている。40代50代もいる。どうサポートできるか。ステップアップのための場が必要。

○今まで、不登校や引きこもりは裕福な家の子どものことだと思っていた。貧困との関連がピンとこなかった。貧しい子どもは、学校こそがご飯が食べられるところと登校するのではないかと思っていた。

○生活保護家庭の不登校率は高い。誕生前から貧困家庭の子どもの発達には大きなリスクが伴う。学校に適応する生活習慣や技、経験などを獲得できないで就学すると、勉強について行けない、周りにとけ込めない、いじめにあうなどで不登校に陥る場合がある。

○相談できる人はパワーのある人。チラシで集まれる人は学ぶ機会にめぐまれる。そうでない人は支援につながりにくい。ひとり親など生活が困難な家庭での不登校、引きこもりは深刻な問題となっていく。

○周りに援助を求められない家庭が多くなっている。うまくいかない人たち、貧困家庭の人たちは不登校になるリスクが大きい。お金があれば這いあがれるチャンスがある。学校から排除された子どもは社会からも排除されてしまう。今の学校が排除する仕組みをもっているのではないか。

○貧困がネグレクトを生み、不登校につながっている。児童養護施設の子どもは、高校に通わなければ児童相談所にいられなくなるから、不登校は中学までになくなる。引きこもる家がないということ。虐待を受けて施設に来る子も多い。発達障害をもっているがために虐待を受ける子、虐待を受けたことで反応性愛着障害に陥る子がいる。そうした子どもは学校になじみにくい。また、引きこもれない子どもの行き場所がホームレスや性産業になってしまうこともある。

○児童養護施設で学習支援を行うNPOを立ち上げた。中学生でも学習の支援は厳しい。小学生に焦点化して支援をすすめている。

○IT関連の企業に勤めている。学習支援に協力したい。  

 ○IT関連の会社から講師に呼ばれて、引きこもりの青年がコンピューターを使って仕事ができないか聞かれたことがある。インターネットからつながりができるかもしれない。

 ○記者の立場では、事件など最悪の事態になってから聞くので、悪い状況としての引きこもりに接することが多く、気になっている。引きこもりの状況は見えにくいが、裾野は広い。自己肯定感が低い場合が多いと思う。

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